レストランで食べるようなステーキを、自宅でも味わいたいと思ったことはありませんか?
この記事では、ステーキを上手に焼くための下準備や、肉汁のあふれる焼き方を紹介します。
ぜひ参考にして、極上のステーキを味わってみてください。
ステーキをおいしく焼くための下準備
家でステーキをおいしく焼くためには、下準備が大切です。
ここでは、ステーキを焼く前に最低限しておきたい準備を紹介します。
肉を室温に戻す
ステーキを焼くとき、はじめにしておきたいのが、冷たいお肉を室温に戻しておくことです。
肉の外部と内部に温度差がないほど、お肉に均一に火が通ります。
冷たいままの肉を調理した場合、お肉の中心に熱が伝わる前に表面がこげてしまう可能性があります。
厚みが1cmほどの肉なら30分前、それ以上の厚みなら1時間前には冷蔵庫から出しておきましょう。
冷凍の場合は前日から冷蔵庫に移して、ゆっくり解凍させておきましょう。
ドリップをふき取る
お肉を室温に戻すと、お肉の表面にドリップといわれる液体が出てきます。
これはお肉の水分と血が流れ出たものです。
ドリップがついたままで焼くと、お肉の臭みやえぐみが感じられる仕上がりになってしまいます。
必ずキッチンペーパーでしっかりとふき取っておきましょう。
筋に切れ目をいれる
お肉はそのまま焼くと、焼いたときに反り返りやすく、見た目が悪くなりがちです。
赤身と脂肪の間、反りやすい部分に狭い間隔で切れ目をいれ、筋を切ると反り返りの防止ができます。
筋に切れ目をいれておくと、出来上がりの見た目が良くなり、味のしみこみも良くなります。
口にいれたときの筋の食感の低減も期待できるので、食べやすくできるのです。
サシの入ったやわらかなお肉であれば、あまり必要のない工程ですが、気になる人はやっておきましょう。
ステーキのおいしい焼き方
本章ではステーキを失敗せずにおいしく焼く方法を紹介します。
- 焼く直前に塩をふる
- フライパンに油をいれ、強火で温めておく
- お肉に強火で焼き色をつけ、弱火で火を通す
- お肉を休ませる
順番に詳しく解説します。
焼く直前に塩をふる
お肉には焼く直前に、塩をふります。
早くから塩をふってしまうと、浸透圧によりお肉の水分が外に出てしまい、お肉が固くなる原因になるためです。
直前に塩をふることで、適度に引き締まったジューシーで濃厚な旨味を持ったステーキが味わえます。
はっきりとした塩味が欲しい場合は、焼き上がってから塩をふりましょう。
コショウはこげると苦みの原因になるので、焼き上がりにふります。
フライパンは強火で温めておく
フライパンは数分強火にかけ、煙が出るくらいまで熱しておきます。
加熱の足りないフライパンでお肉を焼いてしまうと、表面に焼き目がつくまで時間がかかり、内部までじっくりと火が通ってしまうためです。
フライパンに油をいれ、煙が出るまで熱することで、カリッとした焼き色をつけられます。
このときの油は、牛脂にするとよりコクがあるステーキに仕上がります。
強火で焼き色をつけ、弱火で火を通す
ステーキを焼くときは、強火で表面に焼き色をつけることが大切です。
はじめに表面を焼き固めることで、中の肉汁がしみ出ないように肉の旨味を閉じ込められます。
牛肉がこげる手前まで、強火で短時間加熱します。
加熱しすぎると中まで火が通り過ぎてしまうので、このときは最小限の加熱にとどめましょう。
たんぱく質は65度以上になると、固くなり始めます。
牛肉の中心部の温度が65度に近づくと、お肉の表面に肉汁がにじんでくるので、表面の様子が加熱時間の目安です。
いい焼色がついたら弱火にして、1分たったら裏返します。
強火に戻し、裏面にも焼き色がついたら弱火にして、1分たったら肉をフライパンから取り出します。
肉を休ませる
焼いた肉は、すぐに切らずに、アルミホイルに包み、2~3分肉を休ませましょう。
必要最低限の加熱で、肉の内部まで火を通すため、余熱を利用します。
お肉が焼けてから、すぐに切ってしまうと、肉汁がすべて出てしまうので、少しお肉を休ませる必要があります。
休ませたお肉を、温めた皿に盛ることで、温かいステーキを楽しめるのです。
ステーキを焼くときの注意点
肉汁のあふれるステーキを焼くためには、いくつかの注意点があります。
本章では、ステーキを焼くときに気をつけておきたい点を紹介します。
鉄製のフライパンを使う
ステーキは強火で短時間加熱することで、表面がカリッと香ばしく仕上がります。
煙が出るまで熱する必要があるので、フッ素樹脂加工のフライパンでは、高温でフライパンのコーティングが傷んでしまうかもしれません。
熱伝導率がよく、高温調理も可能な鉄製のフライパンでの調理をおすすめします。
フッ素樹脂加工のフライパンを使用する場合は、中火で少しずつ加熱する必要があります。
加熱しすぎない
加熱のしすぎは肉汁の蒸発をまねくため、最低限の加熱に留めることが大切です。
牛肉は鶏肉や豚肉と違い、基本的に菌や寄生虫はついていません。
食肉に加工する過程で菌が付着している可能性があるため、表面を最低限焼けば食べられます。
生焼けを心配して長時間加熱すると、肉汁が減り、固くてパサパサとした仕上がりになってしまいます。
表面全体に焼き色がついていれば食べられるので、生焼けを心配するよりも焼き過ぎに注意しましょう。
他の料理を先に準備しておく
ステーキを焼く前に、食卓の準備や他の料理の盛りつけなどをすませておかなければなりません。
ステーキは短時間の加熱で完成するので、熱々のステーキを食べるためには時間の管理が大切です。
ステーキをおいしく食べよう!
丁寧に下準備をおこない、加熱時間を守れば、家でも絶品のステーキが食べられます。
牛肉は完全に火を通さなくても食べられるので、お肉の状態を見ながら、好みの焼き具合のステーキを楽しんでみてください。