牛肉の部位の中でもウデ肉はうまみを味わえる部位。
ウデ肉はどのあたりのお肉なのか、見てみると意外に範囲が広く、ウデ肉の中でも更に別の呼び方をされているお肉もあるのです。
この記事では、ウデ肉についてと、ウデ肉に含まれるミスジ、トウガラシ、クリについても一緒に解説していきます。
牛ウデ肉ってどのあたり?
牛肉の前足の根元あたり、肩甲骨周辺のお肉を言います。
脚の部分というイメージがあるかもしれませんが、前脚、後ろ脚のお肉はスネ肉です。
骨周辺についているお肉なので動かす事が多く、赤身のうまみを強く感じる事ができます。
そして一言でウデ肉といっても更に色々な部位に分かれているというのも特徴のひとつ。
ウデ肉の部位は柔らかくておいしい部位も多いのです。
・ミスジ
・ウワミスジ
・クリ
・トウガラシ(トンビ)
・カワラ
・ニノウデ
色々な筋肉で構成されているウデ部分だけに様々な呼び方のお肉があるのがわかりますね。
今回はウデ肉の中で見かける機会の多い、ミスジ・トウガラシ・クリについて解説していきます。
ウデ肉の様々な部位のひとつ:ミスジ
ミスジは焼肉屋さんでよく見かける部位のひとつ。
実はミスジもウデ肉の一部になります。
肩甲骨から手首にかけての内側にあたる部位です。
動きによって筋肉質なイメージになりやすいウデ肉ですが、ミスジの場合は細かい動きに関係してくる場所になるので、繊維質が細かいという特徴があります。
そしてサシの入り方も細かいので肉質も柔らかい霜降り肉になります。
筋肉質のうまみ成分、そして霜降りのうまみや脂のジューシーさも味わえる部位となるので、焼肉店でも人気がある部位です。
少量しか取れない希少部位です
ミスジは少量しか取れない希少部位です。
そのため、焼肉屋さんによっては扱い方に違いが出てきます。
ミスジと呼ばれている理由
ミスジと呼ばれている部位に大きな筋が3本入っている事からミスジと呼ばれるようになりました。
スライスしてみるとその中心に大きなスジが一本入っているのが特徴です。
スジが入っていると聞くと固そうといったイメージになりますが、実はあまり固くありません。
ミスジに入っている大きなスジは、ゼラチン質なので融点が低いといった特徴があり、熱を加えて調理をした際に柔らかく食べられます。
例えば焼肉で焼いた時にとろける食感の焼き上がりになるのです。
とある焼肉店ではミスジで提供される場合もありますし、別の焼肉店では、焼いた時のとろける食感を高く評価して特上カルビとしてミスジを提供している場合もあります。
ミスジは好き嫌いが分かれる!?
ミスジは霜降りが入っていてとろける食感がたまらない!という人もいれば、その一方でミスジはおいしくないといった印象を持つ人もいるようです。
購入したミスジによって美味しさが左右される事もあります。
例えば海外食品を多く扱うスーパーなどでは、アメリカ産など海外産のミスジが販売されている事もあるのですが、海外産のミスジはくさみを感じる場合もあるようです。
おいしいミスジを選ぶには?
ミスジはスーパーや精肉店でも購入できる時がありますが、どのようなミスジを選ぶと良いのでしょうか?
ミスジを選ぶポイントは、色と霜降りの入り方を見ていきます。
霜降りは中心部分にある筋部分から細かい霜降りが入っているものがおすすめ。
葉脈のようにきれいにサシが入っている霜降り肉はおいしいです。
肉の色ですが、肉の赤と霜降りの白がはっきり入っているものより、グラデーションの様に徐々に色が変わっていっているミスジを選ぶのがおすすめです。
お店での購入も可能ですが、通販を利用して購入する方法もあります。
通信販売で購入できるミスジは〇〇牛とどの牛のミスジかも知ることができます。
海外産のものもありますが、和牛のミスジを選ぶとよりおいしさを追求できるでしょう。
ミスジのおすすめ食べ方
加熱調理をするととろける食感がありますので、以下の食べ方がおすすめです。
・ステーキ
ミスジは細かいサシが入るので、ステーキで食べても絶品です。
牛脂のとろける食感と赤身のうまみ、両方を味わえる食べ方です。
・焼肉
焼肉屋さんでもおすすめ部位として提供されているので、是非焼肉でも味わってみてください。
牛肉独特の脂の甘みと焼肉のたれの相性は抜群です。
ミスジの焼肉を味わうと気に入ってしまう人は結構多いです。
・すき焼き・しゃぶしゃぶ
ミスジは赤身の中に程よい霜降りとスジが入っているので、すき焼きやしゃぶしゃぶにしても絶品です。
加熱調理するとスジがプルっとした食感になるので、薄切り肉が手に入ったら鍋料理でも味わってみてください。
ウワミスジと呼ばれる部位
ミスジの中でもウワミスジと呼ばれる部位を見かける機会があるかもしれません。
肩甲骨の上側にある部位の肉をウワミスジと呼んで扱っている場合もあります。
赤身のお肉なので、たんぱく質は豊富です。
脂分も少ないのでカロリー的にはヘルシーなお肉になります。
ただ、良く動かす場所という事もあり筋肉の割合が多いお肉なので、しっかりと焼き過ぎると固いと感じる場合があります。
ミスジを購入したい場合はどうすればよい?
ミスジは希少部位であまり量が取れないといった特徴があるので、スーパーなどでもたまに見かける程度かもしれません。
いつも入荷しているという事はあまりないお肉です。
もし、自分が入手したいタイミングでミスジを購入したいという場合は通販を利用するのも一つの選択肢になります。
ウデ肉の様々な部位のひとつ:トウガラシ
トウガラシは牛肉の中でも希少部位のひとつ。
肩甲骨付近の外側にある肉で、関西ではトンビとも呼ばれています。
輸入食材ではChuck Tender(チャックテンダー)と呼ばれている肉です。
種類を多く扱っている焼肉屋で食べた事があるという人もいるかもしれません。
独特な食感があるのがトウガラシの特徴のひとつ
トウガラシは赤身のお肉なのですが、繊維が細かく入っている部位となり、さっぱりと食べられるお肉。
トウガラシの独特な香ばしさや味わいが気に入っているという人もいるくらいです。
食べた時に独特な歯ごたえを感じるのですが、固いわけではありません。
歯切れも良いので食べやすい部位としても人気があります。
中心部分に太いスジが一本入っているので、取り除いてから使うようにします。
トウガラシと呼ばれる理由は見た目にあり
トウガラシと呼ばれるのは部位の形にあります。
周辺の脂を取り除くと、トウガラシの様な円錐形の形をしています。
タカノツメとも呼ばれている唐辛子と形が似ている事からトウガラシと呼ばれるようになりました。
トウガラシ肉のおすすめの食べ方は?
歯ごたえのある食感を生かして薄切り肉として食べるのがおすすめです。
例えば、焼肉にして食べる、そして塊状態で焼いてシュラスコみたいに薄切りにして食べるという方法もおいしいです。
赤身が多めなので、加熱しすぎると水分が飛んで固い食感になってしまう事もあります。
ローストビーフやたたきにするなど、火を通しすぎない状態で食べるのもおすすめです。
もし大きめに切って食べる場合は、煮込みにして食べると良いでしょう。
トウガラシを入手したい場合はどうすればよい?
トウガラシは希少部位なので、焼肉屋さんで入荷していれば提供するといった程度になる事もあります。
もし、トウガラシを食べてみたい、購入してみたいと思ったら通販で探すと入手しやすいでしょう。
通販だと、どの牛のトウガラシかも表示されているのでわかりやすいですね。
和牛種のトウガラシは食べやすくておすすめです。
外国産の牛や乳牛のトウガラシは和牛に比べると固い肉質になります。
もし、お店で見かける機会があるようでしたら、良いトウガラシを見分けるポイントは牛肉を購入する時と同じです。
・ドリップが出ていないか
・鮮やかな赤色の肉を選ぶ
・黒っぽい色は避けておく
ウデ肉の様々な部位のひとつ:クリ
ウデ肉の中でも前脚の上部にある部位になります。
こちらもウワミスジのように運動量が多い部位となるので、脂が少なく筋肉質、赤身の割合が多いです。
赤身が多いと熱を加えた際に固くなるのではないか?と思う部位が多いのですが、クリは細かいサシが入っているので、それほど固くならない特徴があります。
例えば高齢者の人は筋力が落ちないようにお肉を食べると良いと言われていますが、クリはおすすめできる部位のひとつ。
赤身なのに食べやすい適度な柔らかさを持っているお肉です。
カタサンカク(肩三角)・ウデサンカク(腕三角)・シャクシ・クリミという別の呼び方もあります。
クリの名前の由来は?
クリの部位は、三角形っぽい形状です。
秋の味覚でもおなじみの栗と形が似ているからという説があります。
クリのおすすめの食べかたは?
クリは赤身が多い部位なので、うまみが強いお肉。
加熱しすぎると縮んでしまい固くなる場合があります。
薄切りで食べるのがおすすめです。
焼肉として食べる他、塊をレア気味に焼いて薄切りにしてもおいしく食べられます。
クリの美味しさを味わってしまうと何回でも食べたくなるくらい、はまる人もいるほどです。
ウデ肉の他の部位はどのようなお肉?
ここまで様々なウデ肉の部位をご紹介しましたが、実は他にもカワラやニノウデといった部位があります。
ウデ肉って味のバリエーションが豊富な部位なんですね。
カワラ
小三角とも呼ばれるカワラは四角い形から瓦に例えられています。
固めで弾力のあるお肉です。
A5ランクの肉だと脂肪が適度に入っているように見えるのですが、それでも固さやお肉の粗さがある部位となります。
薄切りで食べる方法がおすすめです。
焼肉だとちょっと硬くなるので食べにくいと感じるでしょう。
実際に焼肉店で見かける機会は少ないお肉です。
ニノウデ
ウワミスジの下部あたり、前脚の付け根部分に位置するニノウデ。
色々な種類の筋肉が集まっている、マクラという別の呼び方もあります。
ちょっと硬そうなイメージがあると思いますが、細かい筋がたくさん入っているので、食べやすい柔らかさです。
若干のゼラチン質を含み、かなり筋肉質で脂肪分も少ないお肉なので、赤身のうまみを味わえます。
歯ごたえとしっかりした食感のお肉です。
カレーをはじめとした煮込み料理に向いています。
ニノウデを食べてみようと思ったら、焼肉店で食べてみるか、もしくは通信販売で購入できる場合もあります。
ウデ肉が手に入ったら何を作る?おすすめの調理法
ウデ肉をもらった、もしくは購入したという時におすすめの調理法をご紹介します。
焼肉
ウデ肉は焼肉屋さんでも見かける事が多いと思います。
ミスジやサンカク、クリ、トウガラシ(トンビ)あたりですね。
ミスジであればゼラチン質が多いのでとろけるような食感を楽しめる一方。トウガラシやクリそれぞれに持っている香りや食感が気に入ってしまう人も。
ウデ肉は一度、焼肉で食べてみる事をおすすめします。
そのお肉ごとにある独特な風味や香りを楽しむ事が出来ます。
すき焼き
ウデ肉はすき焼きもおすすめです。
ある程度煮てもウデ肉だとしっかりしているのでおいしくいただけます。
薄切りにしてもしっかりとしており崩れにくいです。
赤身のうまみも味わえるのでお試しください。
煮込み料理
ウデ肉は全般的に煮込み料理にも向いています。
赤身の割合も多く濃い味わいなので、煮込み料理との相性も抜群。
煮崩れもしにくいですし、お肉のおいしい食感も維持したままうまみも味わえる仕上がりになります。
そしてホロホロに仕上がりますので、お試しください。
まとめ:赤身のうまみを味わいたいならウデ肉を!
ウデ肉は様々な部位に分かれています。
焼肉屋さんで人気があるミスジやトウガラシ、クリもウデ肉の一部です。
部位によっては希少性があるものも。
赤身のうまみを味わう事も出来る他、食感も部位ごとに違いがあります。
ウデ肉を色々と食べ比べてみるのも楽しいですね。
ウデ肉は精肉店やスーパーでも購入できますが、通販で購入すると和牛のおいしいウデ肉を入手する事が出来ます。
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