神戸牛と神戸ビーフは同じ？違いをチェックする

神戸牛といえば、日本のブランド牛の中でも一番知名度があるお肉です。
2009年に米メディアが発表している「世界で最も高価な9種類の食べ物」の中にも神戸ビーフが入っています。
ところで神戸牛と神戸ビーフ、いい方は違いますが同じものを意味しているのでしょうか？
ちょっと気になりますよね。
今回は神戸牛と神戸ビーフの違いについてお話していきます。

神戸牛よりも最初に呼ばれていたのは神戸ビーフ

先程ご紹介している「世界で最も高価な9種類の食べ物」で紹介されているのは神戸ビーフ。
金箔・白トリュフ・キャビアなどと並んで紹介されています。
現在、神戸牛・神戸肉・神戸ビーフと3つの正式に登録されている呼び名があるのをご存じでしょうか。
どれも間違っているわけではなく、同じ神戸牛を意味しています。

日本人にとっては神戸ビーフという呼び方があまりなじみが無いように思われるかもしれません。

神戸ビーフと呼ばれるようになった元のお話？

実は最初に呼ばれていたのは神戸牛ではなく「神戸ビーフ」という説があるのです。
神戸ビーフと呼ばれる由来となっている説は150年前にさかのぼります。
日本は開港をし、色々な国の人たちが日本を訪れるようになりました。
当時はまだ日本に肉食の文化はなく、渡来してきた人たちは洋食文化という習慣もあったためか肉を要望する事もありました。
日本国内ではこの時代で食肉用の牛を肥育していなかったのです。
そのため、各地域から使役用の牛を調達して渡来者に提供していたとのことです。
この時に注目されたのが、神戸牛の成牛でもある但馬牛でした。
但馬牛を食べた人があまりの美味しさに「神戸ビーフがおいしい！」という話が広まったといわれています。
これが神戸ビーフのはじまりだと言われたのか言われなかったとか・・・。
このお話、定かではありませんが、神戸ビーフと呼ばれるきっかけとなったお話として伝わっています。
昔から変わらずおいしいと評判だった但馬牛のお肉。
現在に至っても海外の人たちから「神戸ビーフがおいしい」と話題になり神戸ビーフの知名度が上がっていったのです。

関西では肉というと牛肉、だから肉がつく

元々、神戸牛の正式名称は以下の2つでした。
・神戸ビーフ
・神戸肉
もう一つの神戸肉という呼び方に関してですが、関西エリアならではの特徴といえるかもしれません。
関西エリアは肉というと牛肉が当てはまります。
わかりやすい例えで言いますとカレーに入れるお肉があります。
カレーに入れるお肉といえば、東日本は豚肉、西日本は牛肉を入れるのが一般的です。
それだけ西日本の人にとってお肉というと牛肉がなじみ深いと言えるでしょう。
つまり肉＝牛肉という意味合いで表現する事も多かったのです。
そのため、地元では神戸肉と自然と呼ばれるようになりました。
つまり、神戸肉という呼び方も神戸牛より先に呼ばれていたのです。

〇〇牛という呼び方が多くなってきたので神戸牛？

元々、神戸ビーフ、神戸肉と呼ばれていたのですが、いつから神戸牛と呼ばれるようになったのでしょうか。
これには他のブランド牛の呼び方が関係しているようです。
日本の名だたるブランド牛たちの名前を見てみましょう。
松坂牛・近江牛・米沢牛・前沢牛・鹿児島黒牛・宮崎牛　など
一部、横浜ビーフや〇〇ワインビーフというブランド牛もいます。
とはいえ、ほとんどが〇〇牛と呼ばれるブランド牛です。
牛とつく呼び方が多いため、マスメディアでも神戸ビーフの事を同じ要領で「神戸牛」と呼ぶようになりました。
そのため、神戸ビーフ・神戸肉の他に神戸牛という呼ばれ方が広まってきたのです。
こういった流れから、2007年、神戸牛としても商標登録され、神戸牛という正式な呼び方も誕生しました。
意外かもしれませんが、一番最後に神戸牛と呼ばれるようになったのですね。

日本一定義が厳しいと言われている神戸牛

神戸牛がおいしいと注目され、世界的にも人気がある理由の一つに厳しい定義があります。
他のブランド牛に比べても一番厳しいのではないでしょうか。
・但馬牛の中でも生後28ヵ月令以上から60ヵ月令以下の雌牛・去勢牛
・歩留・肉質等級が「A」「B」2等級以上
・脂肪交雑のBMS値No.6以上
上記の他、枝肉重量も関係しています。
色々と厳しい基準をクリアした牛肉だけが神戸ビーフ・神戸肉・神戸牛という名前を付けて流通できるのです。

おいしい神戸牛を通販で手軽に

神戸牛と神戸ビーフの違いについてお話していきました。
神戸牛、神戸ビーフそれぞれで販売されていたとしても同じ神戸牛だという事がわかりました。
厳しい基準をクリアしたお肉は最高級品。
日本三大和牛の一つに入るのも納得ですね。
以前は高級料理店のみへの流通などなかなかお目にかかる機会も少なかったのです。
今では通販を利用して手軽に食べる機会を得られるようになりました。

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