「ステーキには赤ワイン」と言われるように、古くからお肉とワインの相性は良いとされています。
ステーキ以外のお肉にはどのワインを選べばよいのか、悩んだことはありませんか?
この記事ではお肉や料理にあったワインの選び方を紹介します。
ぜひ参考にして、料理とワインの組み合わせを楽しんでくださいね。
赤ワインと白ワインの製造法
ワインはおもに赤と白に分けられます。
赤ワインは黒ぶどうを皮や種ごとつぶし、発酵させて造られており、皮の色や種の渋みがワインに強く現れるのが特徴です。
ワインを搾るまでの発酵期間で色や香りの濃さに差があり、期間が長いほど重いワインとされています。
白ワインは赤ワインに比べてくせが少なく、軽い口当たりが特徴です。
白ワインはおもに白ぶどうから皮と種を除き、つぶしたものを搾って発酵させて造られます。赤ワインとは違い、発酵前に搾ることで苦味や渋みの少ないワインができあがります。
原料となるぶどうの産地や品種、発酵時に使用される樽の香りを強く受けることにより、色と香りの濃いワインは重い白ワインと呼ぶことが多いです。
発酵したワインを瓶の中や、タンク内で二次発酵させ、天然の炭酸ガスを発生させたものを、スパークリングワインと呼びます。
スパークリングワインは地域や製法により、発泡の度合いや甘みが異なるので、好みのスパークリングワインを探すのもよいでしょう。
- 重い赤ワイン:深く濃い紅色で香りが強く、渋みがある
アルコール度数が高い(14%以上)
(カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーなど) - 軽い赤ワイン:濃い赤色、渋みが少なく飲みやすい
アルコール度数が低い(13.5%以下)
(ピノ・ノワール、メルロなど) - 重い白ワイン:黄色がかった色、強い果実感がある
- 軽い白ワイン:薄い色でキレのある酸味が特徴、さわやかな香り
料理によって合うワインは異なる
ワインは食事のメイン食材や味付けに合わせて選びます。料理の調理法や味付けにより、同じお肉とワインでも全く違った味わいに変わります。
「牛肉だから重い赤ワイン」と決めつけずに、料理にあったワインを選びましょう。
本章では、料理に合うワインの選び方を紹介します。
メイン食材の濃さで合わせる
ステーキなどの赤身肉は香りが強く、濃厚な味をしています。そのため、赤身肉には濃い赤ワインが適しているとされています。
脂身の多い肉は、アルコール度数の高い赤ワインの風味を強くするとともに、お肉の味の深みを増してくれます。
鶏肉などの比較的あっさりとしたお肉に、重いワインを合わせると、ワインが料理の味を殺してしまいます。
鶏肉には基本的に白ワインやスパークリングワインを合わせると良いでしょう。
メイン食材の味付けで合わせる
メインのお肉をどのような味付けで仕上げるかにより、相性の良いワインは変わります。
牛肉でもさっぱりとした味付けのカルパッチョには、重い赤ワインよりもさわやかな白ワインのほうがさわやかに食べられます。
同様に鶏肉でも赤ワインのソースで煮込んだ場合には、白ワインよりも重い赤ワインのほうが相性は良いです。
ソースの色と味が濃い場合は重い赤ワイン、ソースの色と味が薄い場合は軽い白ワインを選びましょう。
レモンなどのフルーツを味付けに使用している場合は、フルーティーな軽いワインが適しています。
料理全体のバランスで合わせる
料理はメインの食材だけでなく、付け合わせやソースも重要な構成要素です。
こってりとしたステーキの付け合わせに、ピクルスなどさっぱりしたものが添えてあることがあります。
この場合、ステーキを食べた後味をピクルスがさわやかにしてくれるので、重い赤ワインだと後味がしつこく感じられます。
さっぱりしたものが付け合わせにある場合、ソースが濃いものでも軽めの赤ワインを選んだほうが良いでしょう。
反対に鶏肉のソテーに、こってりとしたクリームソースがかかっていた場合は、色が濃く重い白ワインを合わせたほうが相性良く食べられます。
重い赤ワイン | ・色と味の濃いソース ・赤ワインで煮込んだ牛肉 ・脂身の多い牛肉 ・香りの強い食材 |
軽い赤ワイン | ・付け合わせがさっぱりしたもの ・赤みの多い牛肉 ・赤ワインで煮込んだ鶏肉 |
重い白ワイン | ・こってりしたソースのかかった鶏肉 ・牛肉のカルパッチョ |
軽い白ワイン スパークリングワイン | ・さっぱりとした味付け ・フルーツを味付けに使用 ・香りの弱い食材 |
迷ったときには軽くて淡い色のシャンパンを選ぶ
ソースや食材の相性をいちいち考えるのは大変ですよね。
自分の好みに合わせて選ぶのが一番ですが、迷ったときには軽くて淡い色のシャンパンを選びましょう。
シャンパンはフランスのシャンパーニュ地方で造られるスパークリングワインの一種です。
シャンパンは、ほぼすべての料理と相性が良いのでワイン選びに迷ったときには、シャンパンを選択すると良いでしょう。
お肉とともにワインを楽しもう!
お肉と一口に言っても、部位や調理法によって味わいはさまざまです。
お肉に合わせるワインに悩んだときは、メインの食材にとらわれすぎず、ソースや付け合わせなど料理全体とのバランスでワインを選んでみてください。